インド経済のチャンスとリスク

今日味新深(No.47:2012/4/9)

 インドにおけるビジネスチャンス発見を目的とした、兵庫県主催による「インド経済ミッション(11月14日~18日)」に参加してきました。参加企業は主に県内の金属加工メーカーで訪問先も日系及び現地の金属加工、部品メーカーが中心です。本ミッションに同行することにより、日本の中堅企業から見たインド企業の実力を垣間見ることが出来ました。

 製造現場の見学においては、参加企業からの評価は厳しく、「このような製品を1,000個に1個でも出せば日本なら取引停止」という言葉が出るなど、製品品質は昭和30年代から40年代におけるレベルという話でした。また原材料に関しても傷が見受けられるなど、日本の鉄鋼メーカーが供給するレベルのものが欲しいと言う意見も出ていました。

 インドでは経済特別区を設けた工業団地の整備を進めています。ある日系企業によると輸送費も含めて製造コストは日本の半分ですむということでした。しかしGDP成長率が8.5%(2010年度)と高成長であるだけに、経済成長に伴って人件費も上がってゆくという問題もあります。また複雑な税制、州の強い独立性、電力事情、輸送事情など課題は色々あるようです。

 インドの新中間層(年収20万ルピーから100万ルピーの世帯、同層の20%から30%が自動車、66%がテレビや冷蔵庫といった家電製品を保有)が2005年時点で全人口の5%程度から2015年には21%になると見込まれます。これは2.5億人という人口に相当し、外国企業がターゲットと想定する購買層が急速に拡大するであろうことを示しています。

 例えば、自動車に関しては「安かろう、悪かろう、でも購入できるもの」から新中間層が拡大するにつれて、「少々高額でも、品質、性能がよいもの」を求める市場が数年の内に急成長することが予想されます。

 今回の訪問では、インド企業とのビジネス交流会も行われ、当社に対しても、環境や素材分野に関してアプローチしてくる企業がありました。インドではすでに環境、省エネ、安全への意識が向上しつつあり、外国技術の需要が益々増えてきているそうです。

 当社では、こうした実際の訪問およびインドにおける現地調査会社とのネットワーク作りを急速に進めており、インド市場に関する調査ニーズにお応えできるよう、努力して参ります。