中国の知的財産権出願動向

今日味新深(No.60:2012/11/12)

 「2011中国有効特許年度報告」(中国知識産権報)によると、2011年末時点での中国の三種特許(発明特許、実用新案、意匠)の権利件数は総計2,739,906件です。

 このうち、中国内国人が保有する権利は2,303,015件で全体の84.1%ですが、三種特許のうち発明特許の割合は比較的低く15.3%で、実用新案及び意匠がそれぞれ48.2%、36.6%です。
 一方、外国人が保有する権利は全体の15.9%で、その内訳は発明特許の割合が高く79.1%、実用新案及び意匠はそれぞれ2.4%、18.4%です。
 また、前年比増加率を見ると、中国内国人による発明特許や実用新案を中心に大幅な増加となっています。

 さらに、中国特許庁HP(7月25日付発表)によると、2012年上半期の中国の出願件数も引き続き増加傾向にあります。三種特許の出願件数は、総計85.7万件で、前年同期間比26.8%増加となっています。
(※このうち外国から中国への三種特許の出願件数は5.7万件(全体の6.7%))
 このように、中国での出願は依然として非常に活発な状況にあります。

 その特徴の一つは、中国における実用新案は、意匠とともに実体審査は行われず方式審査のみで登録となることから、現在中国内国人による実用新案の出願が多いことです。このような背景もあり、実用新案権による侵害訴訟の提起も非常に多くなっています。
 また、中国では、発明特許と実用新案を同時に出願して両方の権利を取る(但し、発明特許の登録査定の際には実用新案を放棄)こともできますので、日本を含む外国企業も、早期権利化のため、実用新案の活用も一つの手段と考えられます。

 当社では、中国や韓国をはじめ新興国での調査ニーズに対応し、今後とも海外特許の調査・解析体制をより強化していきます。