東アジア諸国における水質総量削減制度支援業務の受託を通じて

今日味新深(No.10:2010/5/15)

 神鋼リサーチは、2009年度に環境省から「東アジア諸国における水質総量削減制度支援業務」を受託しました。

 東アジア諸国では近年力強い経済発展に伴い大気汚染や水質汚濁等の環境問題が深刻化しています。なかでも富栄養化が深刻であると言われている中国において、わが国の水質総量削減制度の経験や教訓を役立てていこうという狙いで、日中の有識者による検討委員会が設置され、両国の政府関係者も交えた日中共同研究ワークショップ、中国側関係者による日本国内視察やそれぞれの国ごとの研究会が行われ、当社はその実施を支援致しました。

これらの活動を通じ、日本の水質総量削減制度の沿革、政府や地方自治体の施策の展開、下水道等の整備、企業での削減対策の実施状況等に関して中国側の理解を深めるとともに、日中両国の制度や状況の比較対照を行いました。

中国側関係者との意見交換のなかで印象に残ったのが、彼らの関心の広さと合理的な考え方です。中国側からは排水処理技術や法制度だけでなく、行政による規制や指導の実際の運用状況、高度経済成長期以来の日本の水質汚濁対策の歴史とその背景となった社会経済状況との関係など、広範な領域に深い関心が示されました。
これは、中国側関係者には、自国の実情を踏まえて如何にうまく取り入れていくかを考えたいとの姿勢があったようです。

今回の業務などを通じて、中国側関係者の発展に向けた意欲や自信の一端を感じるとともに、現代中国の環境問題に対する中国の政策関係者の考え方や取り組み方に触れることができました。

中国をはじめアジア諸国の社会や経済の早い変化の中で、当社もそれぞれの国の発展状況を理解し、その国の視点に立って多面的な調査や考察を進め、ビジネスに役立つ情報の提供に積極的に取り組んでいきたいと考えております。